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煉瓦巻+石組み

四角と丸の接合部
内部から接合部を見た写真。
丸型の隧道に要石が見えています。

四角の部分は後付で設置されたことが予想され、
ロックシェードとして設計されたのでしょう。

また、隧道に用いらた部材は、明治には煉瓦が多く
大正には、石組を用いることが多くなっているので、
石組の部分が後補であるだろうと考察されます。

東側を望む
藤の花が咲いている時期に訪問した写真です。

やや終わりかけの花ですが、
紫色の花が沢山付いていました。

西側 要石
帯石より上はコンクリで固められ、
扁額もない隧道ですが要石は健在。

手間のかかる石造りの迫石と要石を見ていると
工事に対する想いが伝わってくるようです。

石積みは、ルスティカ積みというもの。

花壇?
東側の坑口のそばにはもう一つ石組みの造形が。

海にせり出した花壇だったのでしょうか?
現在は雑草に占拠されていますが、
このような意匠は、隧道多しといえども
ここでしか見たことがありません。

ロックシェッドの補修痕
隧道は、平成16年に一時期通行止となり、
四角い部分の天井に補修が施されています。

積み石の最上段にコンクリが被さっているので、
竣工当時は天井も石組みだったと思いますが、
この補修が行われる以前からコンクリ覆工でした。

新たにコンクリートが塗りこめられましたが、
最低限の補修に終わったことに安堵します。

東側 坑口
旧伊予市側坑口前に藤棚が設けられており、
地元の方の憩いの場になっているようです。

藤の花が咲く時期には、見事に紫色の花に覆われていて、
傍らにある小さな滝と共に風光明媚な景色がありました。

知る人ぞ知る、隠れた名所ではないでしょうか。
美しい瀬戸内海が隧道の眼前に広がっており、
花の時期でなくても美しい風景となっています。
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