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新宮鉱山
金・銀・銅・硫化鉄鉱
新宮鉱業所通洞坑 坑口
発見できた坑口は通洞坑(L=900m)のみでした。
この上方110mの位置に本坑(上坑)があり、
その本坑は斜坑だったので、写真の通洞坑と
内部(約450m地点)で合流していたようです。
愛媛県採掘権登録第142号
最終鉱業権者:日本鉱業株式会社
鉱種:金・銀・銅(キースラガー)・硫化鉄鉱など
扁額
採鉱実績:銀約7g/t(第二期、9年間の平均値)、
粗鋼量6,810t・銅1.58%・硫黄35.32%(昭和31年記録)。
旧坑を除けば、2本しかない近代的坑道だったせいか、
坑口には社章入り扁額が誇らしげに収められています。
ちなみに、この坑口を見つけるまで相当
頑張りました。
目前にうず高く積まれたズリ山を越え、倒木の多い竹林や、
薮の猛ラッシュを潜り抜けないと辿り着けません。
坑道
鉱山法の閉山処理に従い、内部はこの通り。
坑口から約10mでしっかりと埋め戻されていました。
映っている子は、巡検参加者の小学生です。
ここで採掘された鉱石は、人力軌道や索道などを使い、
選鉱所へ集められ、その後貯鉱庫へ搬入していました。
貯鉱庫からはトラックによる運搬で、伊予三島港にあった
三島貯鉱所(500t×1基)へと運び込まれています。
内部より
三島港に集められた鉱石は、貨物船による運搬で、
九州の佐賀関精錬所へと運び出されたとのことです。
これにて新宮鉱山の遺構はお終い。今回は、坑口を
二十数年ぶりに再発見するという大収穫を得られました。
また、坑口に辿り着くまで散々山中を徘徊したおかげで、
周辺に残る
レールの土留め
や
浴場跡の石垣
も見付けています。
小さな発見ですが、これらも探索の醍醐味として有意義でした。
牛頭天皇宮
通洞坑前に、高く平積みされたズリがあるのですが、
その最南端に
神社
が残されていました。
新宮鉱山との関係は確認できませんでしたが、
今でも社殿の無い境内が管理されているようです。
ズリ山から鳥居が見えるので、レポ末尾に掲載しました。
近くに住む老人に聞けば、山との関係も判明しそうです。
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