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砥石(砥石屑)鉱山(非鉄鉱山)
地図 
古くから開発されていた非鉄鉱山であり、
刃物を研ぐ為の砥石を産出していた場所に訪問。

現在は、外山運動公園として開発されていますが、
車一台がやっと通れるような山道の先にある為、
公園の利用者はあまりいないようです。

標高260mの場所にあり、「伊予砥」と呼ばれる
全国的に有名な砥石を生産していました。

公園入り口 
この伊予砥と呼ばれる砥石、なんとなんと!
天平宝字4年(760年)の正倉院文書に、
観世音菩薩像造立の材料に用いるので
伊予砥三顆を課したと記録されています。

また、延長5年(927年)に編纂された延喜式にも
伊豫国産物として伊予砥を随用するとの記載があり、
古くから金属の研磨に重用されたことを伺えました。

鉱山神社 
マムシに注意の看板がある山道には、
鉱山神社と思われる社が置かれていました。

かつて大洲藩の直営事業として産出が行われた頃には
この外山神社も隆盛を誇ったと思えますが、
現在は廃屋然とした佇まいに落ち着いています。

坑口 
砥石山へ向かう道の途中にも採石跡が伺えます。

画像の坑口は車道の傍らにひっそりと存在し、
往時の姿をそのまま残した貴重な遺構でしょう。

見逃す手はないので、早速内部に訪問しました。

採石跡 
明治初期には露天掘りで採掘されていましたが、
明治中期に良質の砥石が希少になってきたので
大正時代までに坑道掘りへと変更されたそうです。

この坑道は、距離が短い規模の小さなものなので
試掘坑兼採掘坑として使用されたようでした。

柱状節理に掘られた独特の景観を持っています。

しかし、非鉄鉱山に潜るのは初めてに経験なうえに、
ポロっと崩れてきそうな外観に少し躊躇しました。

内部 
柱状節理に掘られ、規則正しく角の立った採掘です。

ズリなのにキメ細かい岩石が無数に転がっており、
出荷された物の良質を想像することができました。

この砥石山は、伊予郡砥部町外山地区に存在し、
砥山が外山の地名となり、更には外山が砥部へと
変遷していったと考えられているそうです。

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