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松坂隧道
道路隧道、日本最古のコンクリート造
阿南市側 扁額
隧道の竣工は、なんと
大正10年7月!
日本で初めて共同募金が行なわれた年だそうです。
延長87.5m、幅員5.2m、高さ4mというスペックも
大正生まれの隧道としては壮大と言っていい物で、
計画には希望があり、大きな労力が込められたのでしょう。
内部
照明は撤去というより未設かな?
大正製にして、現在でも通じる幅員を持ち、
中型車同士の離合は問題なくできます。
実は、私はこの時点で大正生まれの隧道と知っておらず、
扁額
に大正年月が書かれているのを見て驚きました。
室戸岬側を望む
隧道は交通だけでなく、物流や文化交流の要だったことでしょう。
ちなみに室戸岬側の扁額は
「地天通道」
と認められ、
これは「道は天地に通ず」と読むことができます。
また、この言葉を掲げるトンネルは全国に存在しており、
水路隧道に掲げられている例も確認できました。
※左書きなので、現在なら「道通天地」となる。
阿南市側を望む
高さ制限バーなどは、後年に設置されています。
全面コンクリで巻かれた内部は、
竣工当時の姿か改修後の姿か分かりませんでした。
※竣工当時からコンクリ巻と判明!
道路隧道では最古のコンクリ隧道の可能性が高く、
当時にしては広い幅員を持つということも相まって
平成17年に近代土木遺産Bランクに指定されました。
建設は
姫野組。
姫野組HPの沿革内に完成時の写真あり。
室戸岬側 坑口
現在は土木学会に認定、徳島新聞にも掲載されるなど、
日本最古の総コンクリート製隧道(場所打)として、
非常に貴重な存在と認められています。
徳島新聞記事
近代土木遺産(土木学会)
記事内にある「民間の研究者」には、私も参加しています。
永富さんの努力が認められ、感動していい思い出になりました。
室戸岬側は、常に日が当たるので赤い塗料が落ちています。
それと、松坂隧道の傍らにあった、かづら大師の他に
目あき大師、鯖大師の祠が付近にありました。
室戸岬側 旧道
阿南市側と違い、隧道を抜けると景色が広がっています。
この日は青天に恵まれ、太平洋がキラキラと反射する姿を見て、
急遽、この場で休憩を取ることにしました。
バイクを降りてマッタリしていると、お遍路さんに声をかけて頂き、
みかんを頂きました・・・まさに逆接待。ありがたや。
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