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名取トンネル
コンクリ巻
地図
平成17年の夏、愛媛県より下記の広報がなされました。
「愛媛県西宇和郡伊方町の国道197号名取トンネル
(昭和53 年竣工・延長640m・幅員約6m)が、
平成17年5月9日正午より、八幡浜側坑口周辺における
地すべり活動のため通行止めとなります。
国道197号は、愛媛県西部の佐田岬半島を縦断し、
八幡浜市と伊方町三崎を結ぶ唯一の幹線道路で・・・」以下略
三崎港側 坑口
国道が通行止となり憂慮される主な事態は以下の通り。
・国道フェリーが発着する三崎港は九四国間物流の拠点
・通行止で旧国道(町道1.8km)を迂回路として利用
(迂回路は幅員が狭く急カーブが連続、大型車は危険)
(迂回路にも地すべり地帯の影響があることが判明)
(荒天時に住民(三崎地区)が孤立する可能性が高い)
・佐田岬灯台や九州への道であり、観光への深刻な影響
三崎港側 扁額
このような意見により、一番早い復旧方法が模索され、
結果として特異な工法が取られることとなりました。
「新たなトンネルを既存トンネルの安全部分(156m)へ
掘り繋げることにより掘削を最小限とする。」
偶然にも台風で激甚災害を受け、普及工事が進んでいる
木沢トンネル
と同じ方法を同時期に行うこととなったのです。
三崎港側 内部
通行止は平成17年5月9日〜平成19年7月25日
規制直前の平成17年5月3日に最後の姿を撮影してきました。
新たなトンネルは延長が変わってしまうので
銘板
も作り代えか?
昭和53年築の新しいトンネルも自然災害には勝てず。。
トンネル内から見た
三崎側の様子
をリンクしておきますが、
事前の発表では、今後も変わることのない風景となりそうです。
八幡浜側 内部
実はこの名取トンネル、元々地盤が弱かったのか、
内部で巻厚の変わる部分が存在していました。
そして、私個人の記憶なので不確かなのですが、
20年ほど前まで丁寧な素掘り区間があった記憶も。
ちょうど、画像の辺りでトンネルが変状し、
数センチ海側へトンネルがズレたとのこと。
しかも、ズレは継続しており作業員も常駐です。
内壁
歩いて見学してみましたが、補修されたのか
これといった破壊痕を見つけられませんでした。
しかし、全体的な湧水がかなり多くなっており、
側壁がコンクリート鍾乳石?に覆われています。
覆われすぎて、一見すると素掘りのように
なってしまった場所が変状し易い場所なのかも。
P1
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CGI-design